1. 空き容量が合わない代表原因
- 隠しファイル・システム領域:休止ファイル、仮想メモリ、クラッシュダンプ、インデックス。
- スナップショット/ローカルバックアップ:macOSのAPFSスナップショット、Windowsの復元ポイント。
- ゴミ箱・一時ファイルの残留:動画編集・圧縮・ブラウザ等の大容量キャッシュ。
- 重複ファイル/ライブラリ肥大:写真・動画・メール添付の重複。
- 同期サービスの“保留領域”:クラウド同期の競合・一時保管。
- 不良セクタ・ファイルシステム破損:実容量はあるが“使えない領域”が増加。
注意:トラブル時の“最適化”や自動クリーンアップは、データ消失やSSD寿命低下を招くことがあります。
2. 上書きを増やさない安全な初動チェック
目的:データの“上書き”や媒体の劣化を最小化しつつ、原因の切り分けに必要な情報だけを集める。
2-1. 最優先でバックアップ(可能な範囲で “読み取り中心”)
- まず電源を入れっぱなしにせず、負荷の少ない状態で 重要フォルダだけ を外付けドライブへコピー。
- コピーに極端な遅延やエラーが出る場合は、それ以上の試行を中止(劣化・破損の進行サイン)。
- 大容量の一括コピーより、優先度の高いフォルダから小分け に転送するほうが安全。
2-2. SMARTの状態確認(物理劣化の早期発見)
- OS標準/ユーティリティで SMARTの注意/故障表示、代替処理済みセクタの増加 を確認。
- 警告が出たら、通電時間を減らし 以後は抽出作業か専門相談へ。クイック修復や最適化は逆効果。
2-3. ゴミ箱・最近削除の確認(削除はまだしない)
- まず 中身を確認 して、誤削除ファイルがないかを把握。ここで“空にする”操作は保留。
- 後工程で復旧方針が固まってから削除・整理を行う。
2-4. ストレージの“内訳”を 閲覧のみで 確認
- Windows:設定 → システム → 記憶域 → ドライブを選択し、カテゴリ別の容量配分を把握。
- macOS: → このMacについて → ストレージ → 管理で、大項目を確認。
- この段階では 削除・最適化を行わない。犯人特定のための“見える化”だけに留める。
2-5. クラウド同期を一時停止(競合・再生成を防ぐ)
- OneDrive/iCloud/Dropboxなどの同期は、競合ファイルの生成やキャッシュ再構築 を誘発しがち。調査中は一時停止が安全。
2-6. マルウェア/ウイルススキャンは“読み取り優先”で
- 可能ならオフラインスキャンやブートメディアを使用。隔離・削除の自動実行はOFF にして、挙動だけ確認。
2-7. 状態メモ(後の見積精度が上がる)
- 発生日時/直前の操作(OS更新・大容量コピー等)/エラー表示内容/異音・フリーズの頻度をメモ。
- 最優先で必要なデータのリスト(例:写真、会計データ)を作成。
2-8. この段階で“やってはいけないこと”
- フリーの一括最適化・クリーナーでの大量削除。
- デフラグやTRIMの強制実行(SSD寿命低下と上書きリスク)。
- ファイル復元ツールの“上書きインストール”。
- 何度も再起動・自己修復を繰り返すこと(破損拡大)。
ポイント:原因が“仕様(スナップショット・仮想メモリ等)”なのか“異常(不良セクタ・FS破損)”なのかの 切り分けに必要な情報だけ を集め、書込みを増やさない。異常サインが出たら現状維持で専門へ。
3. OS別:容量の内訳を見極める手順 OS別:容量の内訳を見極める手順 OS別:容量の内訳を見極める手順
Windows 10/11
- 設定 → システム → 記憶域 でドライブを選択、カテゴリ別に容量を把握。
- 復元ポイント:ディスク使用量を確認し、古いものから整理(最新は残す)。
- 仮想メモリ・休止ファイル:運用上必要性を判断。無効化は最終手段。
macOS(APFS)
- リンゴマーク → このMacについて → ストレージ → 管理。
- Time Machine有効時のスナップショット を確認。最新バックアップが健全なら古い世代を整理。
- 写真/動画ライブラリ:iCloud最適化とローカル実体の重複に注意。
プロTip:大容量フォルダの俯瞰には“閲覧専用”のディスクマップ系ツールが有効。削除操作は最後にまとめて行う。
4. “異常”を疑うべきサイン
- コピー中の I/Oエラー、極端な速度低下/フリーズ。
- 起動時の自動修復ループ、ファイルシステムのエラー表示。
- SMART警告、代替処理済みセクタが増え続ける。
- HDDでは異音、SSDでは無音でもフリーズ増加。
対応:通電・自己修復の反復は避け、現状維持で相談。ファーム更新や初期化は厳禁。
5. 容量を取り戻す具体ステップ(仕様由来と判明した場合)
- 外部バックアップ(重要フォルダの二重化)。
- スナップショット/復元ポイント整理(最新のみ残す)。
- アプリのキャッシュ削除(アプリ側の手順を順守)。
- 重複ファイルの仕分け(写真・動画はプレビュー確認)。
- クラウド同期の競合解消(重複フォルダの統合)。
やってはいけないこと:根拠なくレジストリ変更、怪しい“最適化”ツールの一括削除、フルディスク暗号化の解除・再暗号化反復。
6. 業者へ相談すべきタイミングと準備物
相談サイン:SMART注意/故障、エラー多発、通電で悪化、業務・思い出の唯一データ。
準備物:
- 症状の経緯(いつ・何をしたら発生)
- 必要データの優先順位(例:写真>ドキュメント)
- 容量・型番・OSバージョン、最終正常日時
見積もりで確認:成功報酬の有無、着手金、納期の幅、個人情報保護体制、返却メディア、データ検証の方法。
7. よくある質問(FAQ)
Q. デフラグで改善しますか?
A. SSDのデフラグは不要で寿命低下の恐れ。容量ズレ解消にも無関係です。
Q. クリーニング後に容量がさらに減りました。
A. インデックス再構築等で一時的に変動します。継続するなら異常を疑いましょう。
Q. 無料ツールで全削除→復元はアリ?
A. 復元難度が跳ね上がります。データ優先ならNGです。
まとめ
- 仕様 or 異常 の切り分けが最優先。
- 書込み最小の診断 → バックアップ → 根拠ある整理。
- 異常サインがあれば 現状維持で専門相談 が安全。
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